目的を決めずふらふらと行くのも一興だが、ゴールを決めてまっしぐらに進むほうが後が楽しい。
やりたいことを決めたらまっしぐらに進んでみる方がよいだろう。
投資家であれば、相場が落ち目の時ほど刈り取り場だということを聞いたことはあるだろう。
では、どのような時にパニックが起きるのであろうか。
今日は、パニックが起こる原因について考えてみようと思う。
・デマとは、嘘の情報を流すことであり、大概は、悪意を持った計画を実行するために使われるものだ。
・流言とは、デマのように悪意はないが、誤った情報が流れていったり、人々を恐怖に陥れる情報が流れていったりすることだ。
時に意図的または無意識で、デマや流言により、パニックが引き起こされることがある。
ある銀行が倒産するかも知れないというデマが流れたとしよう。
すると、人々は口々に噂を流し、知らない間に多くの人が、
「あの銀行が倒産するらしいぞ!」と
大きな声で叫ぶようになる。
そして、ついにはパニックが起きて、多くの預金者が、一斉にその銀行になだれこみ、
預金を全て解約して引き出すという事態になったり、
その銀行の前に行列ができたりするのだ。
これは、単なるたとえ話ではなく、
世界各国で、これと同じような現実が引き起こされた。
日本でも、同じような事件があった。
昭和恐慌と言われる事件である。
1927年(昭和2年)3月、当時の大蔵大臣・片岡直温の
「とうとう東京渡辺銀行が破綻した」
との失言があり、
(片岡の発言時点では東京渡辺銀行はまだ破綻していなかった)
これにより東京渡辺銀行は実際に破綻、
他行でも取り付け騒ぎが発生した。
最近では、SNSの発展とともにフェイクニュースもよく流れるようになった。
情報社会は、便利であるが、他方このようなデマや流言も流れるようになった。
噂が流れてきたら、
・出所はどこなのか、
・本当のことなのか、
くれぐれも、慎重かつ冷静に判断する必要がある。
なお、デマや流言が広まる要素としては、
・ある程度、信憑性のある情報であること、
・人々に恐怖を与える情報であること、
といった条件を満たしている必要がある。
前にも書いたことがあるが、人が行動するのは、快楽と苦痛・恐怖だ。
特に、人々に恐怖を与える情報は、デマや流言として、パニックを引き起こしやすい。
なぜなら、人間の感情の中で、もっとも人間の行動に結びつきやすいのが、
やはり、「恐怖」という感情だからだ。
先ほどの、銀行が倒産するというデマの場合、
「自分の預金が引き出せなくなったら、どうしよう!
という恐怖の感情が、多くの人たちに伝染して、パニックを引き起こすのだ。
ですので、噂が流れてきた時に、恐怖を感じるような情報であったならば、より一層の注意を払う必要がある。
とはいえ、投資においては、皆が恐怖のどん底に落ちているときに刈り取るのが一番後のリターンが大きくなる。
なぜなら、普段は冷静なものも、恐怖の感情に支配されているときは、間違った判断、行動をすることがあるからだ。
そのような中、正しい判断が下せるよう、普段より情報の信ぴょう性、真偽の判断をトレーニングしておく必要がある。
情報弱者とならないように、情報に翻弄されないように、自分の頭で考えることをやめないように。
自分が恐怖を感じるのはどういうところか常々考えておくのもよいことだ。